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2001/07/14 First Upload
*付記2002年3月現在
保存の声と可能性への議論の高まりに変わりつつあります。
◆新聞報道・議会議論

(以下の内容は、2001年(平成13年)7月作成時の事実内容です)


残そう! 活かそう! 木造校舎bar-school1.gif
半原小学校1964(昭和39)当時 (創建1925=大正14)

 愛川町郷土資料館 (元・半原小学校木造校舎)が、壊されます・・・

  • 小学校グラウンドの拡張に伴い、言わば立ち退きを迫られ、行き場もなく、ただ解体されて木屑と消えようとしています・・・  
  • 今年6月の町議会で、「建物を移設しての保存は困難。図面、写真のみを残す記録保存にとどめる」という解体方針が具体的に明示されました。  
  • 実施は半原地域住民との相談次第という注釈で、いずれ風前の灯にあります。  
  • 資料館は町全体の財産なのだから町民全体の合意形成を、という意見もあります。

 郷土資料館の現状

  • (寄贈された)撚糸機械・古民具など収蔵品は「展示」というよりは単なる「物置」(写真参照)、ただ埃をかぶって置かれている状態。 

  • 見学者は多くて日に数人。開館日も隔日。  
  • 1979年(昭和54年)の開館後以来同様。当時から地元PTA役員有志が、展示方法、活用に関して、現状を改善する本気の取り組みを求めたが、費用対効果の観点で先送りされてきた。


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愛川町郷土資料館2001

所在:愛川町半原2201 半原小学校隣接

開館日:火・木・土・日 午前9時~午後5時
(土曜日は、~午前11:30まで)

《休館日》 月、水、金、及び祝日の翌日、年末年始

TEL.046-281-1828 資料館事務局 

TEL.046-285-2111(代)愛川町役場 
(内)527 愛川町教育委員会

愛川町郷土資料館設立の経緯
(資料館掲示概要より転載)

 江戸時代から半原の宮大工さんは、関東一円に知れ渡っていたといいます。
 その半原の宮大工達の手によって大正14年(1925)にその技術と伝統を生かして建てられたのが半原小学校です。
 その半原小学校も、昭和52年(1977)度全面改築され、鉄筋コンクリート4階建て新築校舎が建設されました。
(昭和53年(1978) 3月竣工>
 そこで旧校舎(木造校舎)は不要となってしまったのですが、建築様式が独特な半原小学校の建物を廃材としてしまうのは惜しい何とかこの建物を永久保存できないものかとの地元住民の強い要望と町当局の理解と判断のもとに、半原小学校の一部(1棟の2分の1、4教室分と玄関)をそっくりそのまま残すことになりました。
 郷土の歴史を語る建物として、永久に保存し、あわせて「糸の町愛川」の撚糸に関係の深い古い機械、機具類、当地方の民俗資料、農具類等を展示し、これを後世に伝え、系統的に保存活用して、社会教育の振興と文化財保護を図るために郷土資料館として再出発したのです。
 開館は、昭和54年(1979)5月15日


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資料館入口
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開館当時/昭和54年(1979)の新聞記事より
(資料館掲示資料より転載)

50余年、いまだに堅固

宮大工技術の確かさ
オープンは5月15日
後世に誇りを残そう

 愛川町半原地区は、江戸時代繊維産業の町として栄え、現在も絹縫い糸の生産は全国の9割近くを占め「半原撚糸」の名で知られている。その撚糸を支えてきたのが半原の宮大工たち。宮大工の技を生かして糸機の生産に当たったため、機械の普及が早く産地を形成したといわれている。

 半原地区の宮大工は、飛騨高山と共に広く知られ、江戸城の城門建築にもその名を残すほど現在でも県下の神社仏閣の中には半原の人たちが手がけたものが少なくない。
「郷土資料館」となる元「半原小学校」は外側の板が1枚1枚組み込み式になっていたり、土台の柱と板の間に空間を設けたりして腐敗防止を図るなど随所にその技術の導入が見られる。

 50年以上を経た現在もほとんど狂いがない。

 しかし、町では小中学校の鉄筋化計画に沿って52年度半原小学校も鉄筋4階建ての新築校舎を建て替えた。このため地元住民の間から「町の歴史を伝える建物として残して欲しい」という声が強く約1300万円をかけて、50cm近い柱を使った玄関と並びの4教室を50m離れた校庭の一角に移すことになったもの


LEFT WING
(農機具・生活具)
RIGHT WING
(織機)


展示室L1

展示室L1

展示室L2

展示室L2

from廊下L端


廊下


廊下

 

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時代を刻んだディテール、インテリア 


あるどこかにある風景(イメージ)
( 同型タイプの資料写真で、「半原小学校」での実写ではありません。)



木の建築フォラム地域メンバー調査レポート (文責:大木正美 [OokWoodアーキテクツ、一級建築士] )


平面図 S=1/200


半原はんばら日向ひなた橋上流―中津なかつ渓谷・石小屋いしごや方面

(Photo by Mr.Kojima Ichiro:撮影年月日不詳)

郷土資料館収蔵品




 
 
 
 
 
 
 
 
 




半原―中津渓谷 上空 1962
(空撮1962年1月13日)

郷土資料館収蔵品


半原小学校
(高度成長期前夜 1960年代初頭)


中津川の渓谷に沿って開けたまちの歴史は、また、橋の歴史ともいえる

平山ひらやま (現存) 1913年
(大正2年3月開通時記念撮影)

郷土資料館収蔵品


 ニュース about the 平山橋
 あいかわまちの「鉄橋」近代遺産サイト(近日オープン)


 

 

(旧)馬渡まわたり橋 1913年当時

郷土資料館収蔵品


(旧)日向ひなた橋 1913年当時

郷土資料館収蔵品


(旧)角田・海底おぞこ橋 昭和27年(1952)ごろ

郷土資料館収蔵品


愛川村役場 明治45年(1912)当時

郷土資料館収蔵品


収蔵品順次掲載予定 



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