木を植えることをしても
植えてから何年育てた木で、この木造校舎が建てられたか・・・考えたことがありますか? 現に、文部科学省は、1970年前後に集中したテッキンコンクリート校舎が、「今後10年で大量集中的に耐用年数に達する」ことを明記して、「この機に、画一的と言われてきた学校施設が地域の実情に応じた特色あるものに生まれ変わるチャンス」、とまで論を張っている。(文部科学省施設助成課ホームページ・学校施設国庫補助事業解説) 1977年築の半原小学校テッキンコウシャもこの耐用年数を実証して、この夏休み(2001年度)まさにこの国庫補助事業ニ億円を超える大規模改造工事に預かっている。
しっかりした木組みによる木造建築の特色 ところが補修技術がいままさに途絶えようとしている。 伊勢神宮の20年で建て替える行事は、技術を絶やさないためと言われる。
補修をしましょう。補修の仕方を習いましょう。今なら、まだ技術を継いだ老棟梁たちが生存します。
|
<立体トラス著作権者の略歴>
黒田重義(Kuroda Shigeyoshi) 1929年福岡県生まれ、’43年田川市の国民学校高等科卒業、徒弟修業に入り ’48年に独立。戦時中は軍需施設、戦後は庁舎・病院・映画館・学校建設の大型木造の建設に携わるが、大型木造禁止で職を失う。 1960年、八幡製鉄(現・新日鉄)堺製鉄所の建設に携わる。以後,RC造等の高級内装造作工事を専門に全国を巡る。 1981年、木造建築に戻り、五重塔(大分県)建設で機械加工を指導。引っ張り接合法を開発し、建設省主催「いえづくり
’85プロジェクト」で優秀賞を受賞。
著書:大工力(理工学社刊) 序文紹介ほか You Tube(木造技術講演会風景)
井爪喜久子(Izume Kikuko) 大連生まれ、日本女子大学家政学部住居学科卒。現在「KI一級建築士事務所」主宰。
事務所=東京都八王子市長沼町247-2-5-201
トラス構造物の3次元作図及び有限要素法による構造解析 (作者:井爪昭忠氏) KI工法とは大工棟梁黒田重義氏の開発した工法で「木の突っ張り」「鉄の引っ張り」の特徴を巧みに生かした技術で、格子状に組んだ上弦材及び下弦材の各格子間に「圧縮」に強い斜材をはさみこみ、重力荷重に強いスペース床を作成し実用に供している。
(1) KI工法のデータ作成法 (2) 構造解析のためのデータ指定 (3) 有限要素法による構造解析 (4) 構造解析の結果の表示 KI_Trussは本来KI工法で作成する基本構造のパース図を描くために開発されたが、黒田氏の要請により有限要素法を用いた構造解析を行うことも出きるよう大巾な改造を加えた。 有限要素法の計算コードは、丸善発行 藤谷義信著「パソコンで解く骨組の力学」に記載されている構造解析コードStatb.forを著者及び丸善?の好意で利用させて頂いている。 KI工法におけるトラス構造は使用部材数が1000~3000と非常に多く上記コードの制限を大幅に超えておりこのため、ソースプログラムの原型を損なわないように注意して改造し、使用部材を3000まで計算可能としている。 プログラムの改造ミスのチェックを兼ねて、同じく丸善発行 藤谷義信他著 「パソコンで解く骨組の静的・動的・弾塑性解析」の入力データも作成できるようにしている。 KI_Trussの特徴は (1) データ入力方法として次の3種類を選択できる
全ての節点名をそのXYZ座標位置からX00Y00Z00~X99Y99Z99なる固有名称を設定する |
(c)copyright (NPO)木の建築フォラム( 地域活動 グループ ) OokWood +Mori+KI Architects Collaboration@loveriver.net 2001
愛川町 半原小学校
提案(※付記 2013 改訂)
学校であったものは「学校」として使おう。
|
(以下 2013 ・平成25改訂)
2013年 提案序章(参考サンプル)
”学校用地に建つ以上「学校施設」。一般住民市民が自由に立ち入れる用途には難しい” と言う。 |
|
※ 木造校舎が現在の位置に移築された昭和53年(1978年)当時と、平成12年(2000年)度現在、生徒数は、ほとんど同数。 |
航空写真資料:(C) Google Map 2013 改訂
(児童生徒数:561人→426人) |
(児童生徒数:281→189人) |
(児童生徒数:318→206人 ) |
(児童生徒数:619→564人 ) |
(児童生徒数:466→439人) |
(児童生徒数:550→463人) |
愛川町・小学校の児童生徒数
平成12年(2000年)当時 町資料
|
愛川町・小学校の児童生徒数
(平成 24 年5月1日現在 町資料)
←※ 生徒一人あたり10㎡(約6畳一間)以上 とした【基準】、「なぜその大きさが基準?」 と根拠を突き詰めて行くと、明確な根拠に欠ける。 「教室の天井高は3m以上なくてはいけない」 と規定された【建築基準法】も、 なぜその高さ?」 と根拠・理由を問うていくと、どうにも時代錯誤・・ 「 結局【基準法】が改正されることとなった。 この一旦【基準】になった面積、国の助成金が出る ・出ないの基準数値とした。という使われ方が真相。 |
愛川町郷土誌 (昭和57年/1982年 発行)「 半原小学校 沿革」 から |
●
平成24年の生徒数 :426人 昭和55年(=53年鉄筋校舎新設から2年後の)生徒数 :429人 生徒数も校庭大きさも現状とほとんど同じ。その時点「校庭が狭い」という声は? |