江戸・明治期創建の古民家としては厚木市内で現存する5棟のみのうちのひとつで、かやぶき屋根をとどめる飯山の古民家(旧・志村邸)が、所有者の事情で人手にわたり、宅地造成分譲のため取り壊されることになってしまいました。
海外諸国の、前々世紀の建物を現代生活の中でもあたりまえのように使いこなし歴史と時間を社会全体の誇りとする「世界標準の価値観」から見れば一大損失の大事件なのですが・・・
このまま惜しむ声のみあげているばかりでは、次代につなぎ渡す日本人の生活文化の脈絡と見直しと改良の機会を永遠に失ってしまうことになります。
現に現代最新の健康住宅は、湿気を呼吸する自然素材、季節に応じ太陽と風の自然に巧みに調和する数々の工夫など、風土に適した人々の脈脈とつながる知恵を甦らせ続けているものです。
解体・更地にしての引渡し期限は2001年1月末。
灰になってしまうよりは、とにかくまず残す。解体されてもとにかく部材だけでも保存する。そしてまた新たな再生の時代を待つ。
後先を考えず、私たちは、賛同者の労働&資金ボランティアの応援を期待しつつ、また再びいつでも再建、再生、時代的な社会的活用ができるよう、自力・手壊しの作業に踏み出しました。
12月12日から、プロ、有志ボランティアによる手壊し作業がはじまっております。
改造部分をとりはずすプロ&ボランティア
(12月12日)
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部材に番付を付け慎重に創建時代の和釘を抜く
ボランティアスタッフ
(12月12日)
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部材を傷つけないよう、作業の安全・効率化のための大型レッカー車、プロでしか手のつけられない作業の長期経費・人件費。
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後から手を加えられた部分の新建材、アルミ材、老朽材の運搬・処分費用。
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そして最大の関門・わらぶき屋根の降し作業と、膨大な量の処分方法・費用
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しかも再建前提に丁寧に解体した部材の保管場所もまだ手配がつきません。
問題は山済みですが、とにかくまずごみや灰にしてしまわないための作業に踏み出しました・・・
移築再生のための調査記録は微にわたって残して来ていますが、さらに解体進行にしたがって続々と現れてくる隠れた構造の知恵など学術的な価値も見極めながら、迫る期限と戦いながら・・・
参加大歓迎!!解体作業ボランティア
募金大歓迎!!解体・保存費
声明
私たちは、大山と相模川にいだかれた豊かな郷土を愛し、先人の努力をうけつぎ、文化の香り高いまちをつくるために、飯山の古民家を郷土の歴史的文化遺産として 末永く保存したいと思います。
今日 ここに集まり 市民の力を合わせてこの活動を進めてまいりましょう。
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