糸の町ルネサンス提案コンテスト/黙の会
審 査 と 結 果 報 告
2001年10月12日WebUP


          

【プランニング部門】 敬称略                        
 出展者
  No.1 小坂 幹(30代)東京
  No.2 小島 巌(50代)神奈川:半原
  No.3 寺本晰子(50代)東京)
  No.4 大木正美・悦子(50代)神奈川:中津
  No.5 黒田重義(70代)大阪
  No.6 奥村アキヒロ・北野タカヒロ(20代)東京
  No.7 江口正利(50代)福岡

【アイデア部門】 敬称略                          
 出展者
  No.1 KAWAHARA HIROMI(40代)イギリス在住
  No.2 石橋 照美(40代)神奈川:半原



 《 糸 の 里 賞 》
  ★  プランニング部門 :No.7 江口正利 案  賞10万円
 審査員個々の投票では決着がつかず、改めて別室にて合議の結果、No.7は関係者の意向、考え方に沿っているとの判断からである。
 一方価値基準の置き方次第では、この決定は覆ってしまうという各作品の質の高さが、実質審議時間、1時間を超える苦渋の選択にもなった。
    ★  アイデア部門:該当者なし
 
又、会場アンケートによる集計は結果を左右するものではありませんでした。

     



 《 黙 の 会 賞 》
    ★  プランニング部門 :No.6 奥村・北村案   賞3万円
 この作品のもつ、夢と可能性、表現のフレッシュさは群を抜くものであり、明らかに新しい時代の建築を感じさせるに十二分のものがあった。 
 同時に出展には至らなかったが現場を訪れてくれた、数名の同世代の若者には感謝しつつ、ぜひとも実施設計の暁には参加してくれるように切望したい。
図面で勝負してください。
 こうしてみると改めて建築学科は世界的には文学部の中に置かれているという今日の状況の中で、彼らの運んでくれた“新しい風”に、昔、建築を学んだ者として表現の変化に、何故かワクワクしています。
 また、NO1作品の詩情あふれる表現と理念には、建築をこえて人間の営みの本質絵本のように、只一枚に収めた手腕は、さすがである。
     ★ アイデア部門:該当者なし
 
尚、入賞者以外の7人の方には御礼として、各々に1万円を送るものとします。


作品とプロフィール紹介

【プランニング部門】

No.1.
 前頁でふれましたが、作者はフィンランドの地に永らく学んだとの事、大手建設事務所の中堅としての活躍も、この感性で。
実現しなくてもいい。眺めていたい!
No.2.
 Less is Moreの精神を図面(絵)にしたそれは当日、会場にて他家に嫁いでいきました。

No.3.
 まとめ方のうまさと簡潔さはまさにプロ。
場数と経験があっけなく出すぎているという言い方は失礼に当たる?
 彼女なくしては、今回のコンテストの要領をまとめる事は不可能であった。感謝しています。

No.4.
 一歩一歩積み上げてゆく設計態度は職人の武骨さか。
 夫妻での個々による出品ではあったが似たもの同士、縁の下の力持ちであり、地域には欠かせない人材でもある。

 

No.5.
 戦前からのトラス構造による公共建築の頭領であり、小断面材利用を合理的な立場から提案し続けている達人。
 今回の持ち込まれた木造による立体トラス模型は、是非実現してほしい。      現場を知り尽くした上での提言は不思議な説得力を持つ。

No.6.
 前頁参照、二人は建築家なのか?
 確かに語源によるとArchitectというのは総合するという芸術家であった。瑞々しさを失わずに“深み”をと願いつつ我が町にプロジェクトを実現させて欲しい。
 No.1氏と同じ事務所の新人コンビである。

NO7.
 30年以上にわたる友人であり、決して彼の入賞に“ケチ”をつけるつもりはないが一言いわせてほしい:

     半原での現場管理は誰がやるんだ?福岡から通うのか?
     福岡ドーム球場の現場責任者は彼であった。
     ちなみに賞金は半原通いにつかうとのことありがとう



アイデア部門】

No.1.
 イギリスからの応募であり、彼女自身“刺繍作家”でもあり、そのグローバル視からの考察には、狭い半原の地に、広大な大地がひろがったよう。
 プロジェクト実現の折りには、是非再度の具体的提案をお願いしたい。

No.2.
 地元小学校の先生であり、その現場からの視点には、当たり前の様でありながら忘れかけているポイントを指摘している。
 是非取り上げて欲しいと願いつつ近所のよしみ、その都度に声を掛け合って行きたい。

 このページには、作品のアウトラインと作者のプロフィールをのせていますが、著作権が個々の応募者に属するコンセプト・図面・写真等の掲載はしていません。

 全作品は10月末日まで愛川町繊維会館(レインボー・プラザ)2Fのスペースに保管・展示してあります。

 TEL(046-281-0356)



 今 後 の 展 開 
  • 出品者(+協力者)、審査員、黙の会会員(+協力者)の相互によ る意見交換の場を持ちたい。 
  • 作品展示期間中、新聞社を中心としたマスコミ関係者・行政側関係者・地域住民等の声を積極的に吸収するようつとめたい。
  • インターネットによるH.P.への対応は正確、誠実にする。


行 事 報 告

 当日:9月30日10:00〜3:00,曇り。終了際に小雨。

   糸の里文化祭に於いて、黙の会の企画により、

 
◇ 水車(φ1,8M)の作動:水中ポンプによる水の循環方式で、
水車制作:木藤政行氏  設計協力者:森誠一氏


◇ 昔の、水車のある風景写真展  写真作成:小島秀也氏

◇ アルプホルンによる演奏    玉川アルプホルンの会
   間伐材利用の手作りのホルンを使用が会場広場にて同 時進行しました。


  附  記

 果たして、コンテスト形式が適切であったかのかどうか。
 作品に込められた個々人の“想い”が、これほどに深い感動と共に表出された”空気”を我々は予想もしていなかったといったら怒られるだろうか。
 プランニング部門の出展者は、全員がプロである。
 彼等の技量を持ってすれば今回のそれは本来、実施設計の段階で示すもの。それを惜しみもなく注いでくれた情熱と誠意に、只、頭が下がるばかり。
 この想いを、どう行政に届けるのか。我々に託された課題そのものである。
 木造校舎再々利用計画は、今その第一歩を歩み出しました。    

文 責 : 糸の里ルネサンス実行委員会
        小 島  巌
 


各作品の著作権は応募者個々に属します。
作品の詳細ほかのお問い合わせは主催者まで。